内部生が教える豊田高専推薦入試対策
今の中学生は、私立高校の推薦入試を受けるときにも学力試験があるらしい。
しかし、高専の推薦選抜は面接と内申点の内容だけで判断される。
ただし、倍率がとても高いのが毎年話題になる。28年度の電気・電子システム工学科は倍率が4.7倍であった。つまり、4.7人に1人しか推薦合格が出ないってこと。
私が豊田高専の推薦選抜を受けたのは、5年前だ。
推薦で合格した経験からわかったことをシェアする。
【目次】
【私が中3の頃の夢や志望動機についてはこちら】
→ この通りのことを面接で答えたところ、学校側の要求とマッチした。
面接の特徴
- 個人面接
- 約5分
- 先生がたくさんいて圧迫感あるけど、質問はわりとゆるい
- 内申点は41以上ほしい、これ以下で推薦通った人は聞かない
- 合格者平均内申点は43
- なにか推せる特技がある
- 高専生らしくない人が受かりやすい傾向にある(別の風を取り入れたいためか)
- 女子は結構受かる
内申点が足りない人は一発逆転は狙っても無理なので、学力に備えよう。
学力選抜は、当日上位4位に入れば内申点によらず合格できると明記されている。(実際、内申32で合格したクラスメイトがいる)
面接で聞かれた内容と、回答例
自分の例
- 将来の夢はなんですか?
「世界で活躍するエンジニアになることです」
(夢は大きく!高専入学を目的とせず、その後にやりたいことがあって、高専入学はそのための手段であることを伝えよう)
- なにかものづくりをした経験はありますか?
「はい、中学3年生の夏休みに…」
(自分の技術力をアピールする必要はなく、ものづくりが好きだということを伝えれれればよい)
クラスメイトの例
- なぜ体育の成績が2なのですか?
「先生との相性が悪かったからです」その後、落ちる(参考にならない)
- 中学校で頑張ったエピソードを教えてください
「生徒会です」→合格
(勉強ができる生徒が多く集まってきているため、なにか勉強以外で頑張ったことをアピールしよう)
- 電気科を選んだ理由は?
「ロボットに興味がある」「プログラミングがしたい」「新エネルギー開発について知りたい」
- 入ってからやりたいことはある?
「論理回路について学びたい」「多読を頑張りたい」→合格
- なぜ高専にはいりたいのですか?
「実習を多く取り入れるなど普通校では得られない経験ができるからです」
(いろいろな経験…は禁句。具体的に、何が学びたいのか突っ込まれるので下調べしておくこと)
- 高専を卒業後は就職予定ですか?進学予定ですか?
「進学予定です」
(どちらを言ったほうが有利とかはない)
- あなたの好きな電化製品はなんですか?
「電子レンジ」「スマホ」→両合格
(何を問いたいのか謎だが、教員の間のブームではないだろうか)
高専という特殊な学校になぜ入りたいのか、なぜその学科に入りたいのかをかなり意識して聞かれる。
特に理由もなく、少しホームページを見て知ったような浅い知識を披露してはいけない。「ロボコンに入りたいです!」と言って「そうやって言う子多いんだよね〜なにかロボット作った経験あるの?」と返されて墓穴を掘る子も多い。さらに、好きな電化製品は一応考えておくべきか。今ならVRゴーグルがおすすめかな〜
まとめ
面接でいちばん大切なことは、予想外の質問が来るものだと想定して、何を聞かれても堂々と答えること。自分のペースにしてしまい、自分の話したい話題に持っていくこと。
豊田高専の面接はそういった意味で予想外の質問はあまりなく、比較的楽であった。
あとは、君の「夢・志望理由を考える、自分と向き合う努力」次第。がんばれ!!!
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【豊田高専推薦入試の詳しい案内はこちら】
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「高専生らしくない」と言われ続ける私が高専を選んだ理由
「高専生らしくない」-----------------------------よく言われる。
「なんで高専来たの?」----------------いろいろ理由があって。
私の高校受験期は、半分以上自分との葛藤に費やしていた。
- 自分の夢がわからない人
- 自分のやりたいことがわからない人
- 自分の行きたい高校が全然決まらない人
そんな人には、是非最後まで付き合っていただきたい。
【目次】
高専生に来る人は、大きく分けて2つのタイプがいる
・理系、メガネ、コミュ力低め、おとなしい、英語できない、オタク気質な男子
英語を始め文系科目が不得意のため、センター入試で「全教科まんべんなく点数を取ること」が苦手な子たち。理系科目が比較的得意であり、パソコンやアニメ、漫画を趣味としていたりする。
・チャラい、目立ちたがり屋、自由、効率のいい男子
高専にはオタクしかいないというのは大間違い!金髪、ピアス開けてる人だ、いわゆる「パリピ」な見た目の子も多くなってきている。(見た目と違って性格は穏やかであるので、ここはなんとも高専らしい。)
もちろん、この分類に含まれない子もいるので、自分をどちらかに当てはめることはしなくていい。
しかし、昔は上のタイプの子が多かったのに、最近は特に下のような子も増えてきたと先生方も口をそろえて言う。
私自身は、上に近い「理系、裸眼、コミュ力低め、おとなしい、英語できる、オタク気質ない男子」だった。
なぜ高専を選んだのか−自伝的な話と仮説
なぜ英語が話せた私が高専という学校に興味を持ったのか、誰か(特に同じタイプの人・英語ができるけど高専を志望している人)の参考になればと思って書く。
はじまり
2011年、中学3年生。周りが進路を気にしだすころ、私は何故か全く焦らなかった。
普通、「高校の選択は大事だよ!将来が決まってくるよ!」と親や学校の先生に押され、焦り、受験勉強をするものだと思う。
夏休みには夏期講習に通い、普段から塾に通い過去問を解きまくり、入試対策講座に参加して内申点が気になりだす。実際、中学2年生まで遊びまくってたあの子が、3年生になって急に授業態度が良くなり、テストで高得点を獲得するようになっていた。
それでも、私は焦らなかった。
「塾」という存在がとことん嫌いだった私は、1人で受験勉強を進めた。過去問をひたすらにときまくり、解かずに溜まっていた参考書の問題を消化し、テスト直しを行った。
私たちの学力の差は、縮まった。
仮説1)結局塾で高校入試対策のテクニックを詰め込んだやつが、テストで得点できる。入試対策は、プロに教えてもらうのが早い。
この経験から受験勉強というものを嫌いになり、大学入試時に同じ思いをしたくないという気持ちも抱いていた。
仮説2)大学受験にやる気が出ない学生は、不まじめなのではなく、高校受験の時点で「受験のテクニックを詰め込む」という行為を嫌いになっている可能性がある。
そして、私は焦った。
しかし、希望はあった。
一定の学力と、そこそこの内申点をキープしていた私は、高校を推薦入試で済ませることに決めた。
見栄を気にするタイプの子だったので、私立校には絶対に行きたくなかった。
そこで、私立ではなく国立の、一般入試の他に推薦入試もある、豊田高専の話を聞いた。
話を聞いたきっかけは親
「高専っていう選択肢もあるよ。県内のエリートが集まる、技術者になるための実践的な授業とかやってるよ。建築士免許も取れる!」
こういうのは、悪魔の囁きだ。
親は実際に学校に行ったことがあるわけではないし、メリットにばかり目が言ってしまって真の問題点を見ていない。
仮説3)親や、先生の「こんな高校もあるよ!」=「ここに行きなさい!」という話は、参考にするくらいで常に懐疑心を持って話を受けること。自分の目と耳で、できるだけ実際に学校に通っている知人に教えを請おう。
私は中学生3年生の進路選択直前まで、建築士になろうとしていた。建築科を勧められた。
いろいろあって建築士は自分に向いていないと悟り、高専が候補から外れるわけだが後にも「豊田高専」という学校名は自分の中に残っていた。
3年生の進路説明会、先生の声で、現実に戻される。
「志望校は冬休みまでに決めましょう!」
進路といっても、中学を卒業してから進める選択肢はいくつもある。各種ある高校だけでなく、働いたりまたは企業付属の学校に行く手もある。
かなり、悩みだした。
将来の職業を決めてから出ないと高校も選べないと思っていた
知り合いから聞いた話だが、最近の都会のほうの進学校では、
「将来の職業」を決めさせてから高校選びをさせるらしい。
これは、私のやっていたことと全く同じであり、遠回りであったと考える。
なぜなら、考えれば考えるほど自分の無知を知る。仕事現場を全く知らないのに、イメージできないよ。13歳のハローワークを見たって将来のビジョンなんて湧いてこない!
今、このころなりたかった職業を考えると 1位建築士 2位宇宙飛行士 3位医者 だった気がする。とりあえず、職業別年収ランキングを見て、自分が楽しいと思うものを選んでいた。
でもね、今なりたい職業は全く変わってしまった!!
中学生の頃に将来やりたい仕事を見つけよったって無理なんだよ、高校生だって、大学生だって、大人だってわからないのだもの!
仮説4)中学生の時に、将来やりたい仕事を考慮して大学選びをする必要はない。だって、まだ君たちにはわからないよ。職場体験学習→企業訪問→インターンシップ→就活を得て、初めてわかってくるのが、日本の就職のフツウ。
結局、将来の「仕事」ではなく「夢」を調べることにした。
そして、これは大正解だった。
将来やりたいことを大雑把に決めたら高校選びがうんと楽になり、すべてが上手くいった
まずは将来やりたいこと、なりたい理想像を見つけようとした。過去の経験から、自分の「得意」と「かっこいいと思うこと」をピックアップして思い出し、書き出した。
悩んだ。気づけば時間は矢のように経っていた。みんなが受験勉強している時間に、ずっと悩んでいた。
そして、出てきたのは2つの夢
「世界で活躍するエンジニアになりたい」
「アメリカに留学したい」
これが、私の中学生のころにはっきりと口に出して言えた夢であり、これが定まってから気持ちが凄く楽になり、技術を身につけるため、高専を選択した。
中学3年生の自分「高専って想像もつかないけど、5年間もいればなにかしら技術身につくはずだからね!」
どんまい過去の自分、それは嘘。
電気・電子システム工学科を選んだ理由
いろいろ学科があるなかで電気科を選んだのは、一番偏差値が高かったから。
さらに、英語レベル(TOEIC)も一番高いと情報を得て、私の他にも帰国子女がいるかもしれないと期待を持ったから。
電気が好きだったなんてことは、特にない。中学の理科でオームの法則は得意分野だったから余裕だと思った。
決定的なのは、豊田高専の文化祭(こうよう祭)を見学しにいった時、ピンとくるものがあった。逆に、地元の進学校に見学に行ったときは激しい腹痛を感じてトイレに駆け込んだ。
12月には、高専の推薦入試に向けてだいぶモチベーションが高まっていた。週に2,3回学校に居残り、市立の推薦入試を受ける他の子と一緒に面接対策をしていた。聞かれるであろう志望理由、将来の夢がはっきりときまっていたため、何を聞かれても応えられる準備はできていた。
次の記事では、推薦入試で実際に何を聞かれたのか、友人の証言を交えながら紹介する。
【高専?工業高校?普通高校?】デメリットとメリットを比較して見えてきたこと
「高専に行けば技術が身につくから!」
「高専に行けば就職安泰だから!」
「とりあえず高専受験しなさい!」
こんなことを親もしくは先生から聞いて、高専を第一志望にしている君。
このページにたどり着けてほんとよかった。
嘘です!
【目次】
↓高専に入っても技術が身につかないという主張は、過去記事に
親や先生の言うことで進路を決めてはいけない。
昔と今では時代が変わってきていて、昔の常識が今では通用しなくなっている。アメリカの大統領がトランプ氏になると、誰が予想しただろうか。
親の言うことに流されて高専に入学して、あとで後悔しても親は責められないよ!自分で責任持って自分の進路を決めよう。
その判断基準に、私のこれから送るアドバイスを使ってほしい。
高専と工業高校を迷っている
Q.
高専に行ける学力がある?
A.
Yes→高専でしょ!
No→とりあえず高専を一般受験しよう。
絶対に高専がおすすめ。
高専は学力的なレベルも高く、個性的で優秀な学生や、先生が集まっている。個人的には、先生のレベルは高くないが、教え方がうまいと思う。
注意:高専の教員は大学院を卒業していれば教員免許を持たなくてもなれるため、クラスの大半が授業を全く聞かない(=話がつまらない)先生も中にはいるため、当たり外れが激しい。
工業高校って言うと世間受けはあんまりだと思う。
「高専行ってます!」と言えば「すごい!頭いいんだね」と、言われ、バイト先のおばちゃんにモテる。(笑)
工業高校に進学すれば、その後大学進学しない限りは工場のライン等で働くことになる。同じ工業でも、高専卒は工場の管理職を任されると聞く。少しでも良い労働条件が良ければ、高専1択。
ただし、勉強のレベルは高い。もしくは、レポートや課題が鬼。
ついていけなくなって諦めた瞬間に、留年する。実際には5人に1人の割合で経験する。
中には、留年した後に不登校になりその後来なくなっちゃう子も・・・
だから、就職安泰なんて言えないんだよ!
高専を卒業すれば就職率100%だけど、誰も安全に5年で卒業できるとは言っていないからね!
覚悟は必要!覚悟を持てる君、待ってます!
ちなみに豊田高専は内申点が32くらいあれば入れると言われる。
電気・電子システム工学科はレベルが高いため40は欲しい。
しかし、学力試験で内申32で入ってきた友だちもいるので、諦めないこと!
高専と普通高校を迷っている
普通高校と迷っているなら、よく悩んで。これは明確におすすめできる道は無い。両方良い点悪い点あるので人それぞれ。普通進学校に行っていれば・・・と考えることは何度もあった。
自分が高専を選択したのは運命だから、今の自分に成長できたこと肯定的に捉えている。だから俺は後悔はしていないけど、普通高校なら間違いなく別の出会いがあり、学びがあり、道があったと確信している。
では、デメリットとメリットを紹介する。
普通高校と比較した高専のデメリット
電気が自分に向いていないと気づいてしまった時、勉強する意味を見失う
中学で、君は理系の天才と呼ばれているか?将来は優秀なエンジニアだね!とチヤホヤされていないか?もし、思い当たるようなことが少しでもあるのなら、よく考えてほしい。
「好きと得意は違う」
得意な道を進むのではなく、好きな道を進め。中学で内申45だったやつが、今年はもう絶望で留年する。1年のクラス順位が下位10人だったやつは、クラス上位10人に入っている。
高専に入ってからは、これまでの「できる自分」は一度忘れ、また最初から地道に努力しよう。
前記事に詳しく書いたが、高専での勉強内容が大好きな電気オタクばかりが集まっているところではない。多くの学生は、専門の勉強はそれほど好きではないしやる意味を見いだせないでいる。テストが簡単になることを願っている。
しかし、なぜモチベーションを保てるかというと、仲間であったり夢のためであったりする。かつて中学で天才と呼ばれたものも、所詮こんなもんだ。
上には上がいることを知ると、得意であった科目も自信ややる気がなくなってしまうかもしれない。
だから、自分の好きな道に進め。
好きなことなら、どれだけでも努力できるはず。好きなら、できなくてもやる気は自然に湧いてくるはず。電気以外のことにも言えると思うけど、好きなことをやるのが一番幸せだ。
でも、いきなり自分の好きなことを探せ!と言われても難しい。
それを探すために大学の前の高校、中学、小学校という過程がある。この間に自分に向いていること、自分が打ち込めることを探そう。
高専に入ってしまうと、電気、情報、環境、建築、機械の5学科に絞られてしまう。学科を変更できる、転科という制度もあり、積極的に活用すべきだと思う。つまり高専に入学したら、この5学科なら進路変更はできるが、それ以外への道は遠くなる。
無限に広がる私たちの可能性という名の道は、将来の夢へ近づくほど狭まっていく。高専に来ると、その道が普通構成と比べて早くから狭まってしまう。高専で教える事の本質「ものづくり」が嫌いだとわかっているのなら、高専に来る選択肢はない。
女の子がいない
つまり、僕らが夢に描いた甘い高校の青春がない。
同じクラスルームで制服JKと掃除当番になることもない。
文化祭の準備で普段話すことのなかったあの子と急接近するイベントもない。
高校生という時は、一生に一度しかやってこないのに、君は高専で男たちと過ごした記憶で青春が終わってしまってもいいのか。俺は嫌だよ。
これを読んでくれている君が、どんなにイケメンか、どんなに優しい子かわからないけど、「5年間のうちに流石に彼女できるっしょ」は甘い!!!
いや、電気科にもいたりする!!(クラス50人中3人)
ちなみに、例年、機械科は電気と同じくらい、情報科は5人くらい、建築と環境科は半分くらいが女子だ。
しかし、俺には高専の女子が怖い。
その理由は、なんとなく察してほしい。ここでは言えないので。(笑)
女の子がいるかいないかはモチベーションにつながってくるし、文化祭や体育祭のだるさははんぱない。
普通高校と比較した高専のメリット
寮生活
1年生、2年生は基本的に寮生活。親と離れて暮らすの寂しい・・・って子もいるかもしれないけど、
うるさい親から離れてやりたい放題できるぜわっしょい!
って子ばっかでしょ?うんうん^^
- 自炊スキルを上げて無駄に女子力をつける男子高専生
- 消灯23:30だけど、その後高学年班長の部屋に行ってみんなでワイワイする
- ゲーム機は持ち込み禁止だけど、面白い漫画とかボードゲームとか持ってくる
- テスト前にはみんなで勉強を教え合うから、わからないところがあってもすぐに聞ける
寮生活での青春もありかもね。
留学制度が豊富
長期海外留学の効果・評価
[1] 毎年、約30名の学生が約10ヶ国へ1年間長期留学する留学実績は一部の大学を除いて全国随一です。
[2] 多くの留学経験学生は多くの異文化に触れ、コミュニケ―ション能力を身につけ帰国します。帰国後、学生会(会長、副会長など)、寮生会(寮長、副寮長など)、地域ボランティア活動(AFS・YFU)の中心メンバーとして活躍しています。留学経験は留学経験者だけではなく、学校・地域社会においても大きな財産になっています。
[3] 副次的(二次的)効果:
(a) 語学力(英語能力)の向上:留学経験者は英語圏以外でも英語力が向上しています。また海外留学は本校が全学的に行っている英語多読・多聴指導と有機的に結びついています。
(b) 就職に有利:コミュニケ―ション能力、サバイバル能力を身に着けた留学経験学生は企業からも高い評価を得ています。
【豊田高専ホームページ−海外留学】より
毎年40人くらいが行き、行き先も様々。
留学はすごくおすすめ。語学取得のためでもあるし、人脈づくり、人格形成につながる。コミュ力倍増。意識高くなったりする。
ただし、高専の狭さに気づいてしまい帰国後の授業がつまらなくなるというデメリットも。あと、お金も結構掛かるので、親にめちゃめちゃ頼もう。
私は、ロータリー青少年交換プログラムを利用して、1年間スイスに留学していた。
行かなかったら、今の自分はないし留学が自分の人生を変えたと思っている。
持論では、留学帰りには3つのタイプがあると思っていて、そのうちの「意識高い系タイプ」になれると、成功するのでは。留学についてたくさん語りたいことがあるので、今後も執筆予定!
【第2760地区ロータリー青少年交換委員会のページはこちら】
http://www2.starcat.ne.jp/k-kuroda/
【第2760地区青少年交換学友会(留学帰国学生による、留学支援団体)のFacebookはこちら】いいねお願いします!
https://www.facebook.com/aichi.rotex.d2760/
就活が超楽
就職内定率100%は有名。就職できなくて浪人する先輩はいない。さらに、就職先も有名企業ばかり。3月頃に内々定もらって残り一年遊んでる人とかいる。普通なら院卒でしか採用されないようなところ(JAXA)とかにも行ける!
有名大学へ進学できる編入学試験は抜け道
電気科は豊田高専のなかで一番頭がいいと言われる。さらに、豊田高専は全高専の中でも3本に入るくらい頭がいい。
2016年卒業生の進路先
【高専専攻科】
豊田工業高等専門学校[3名]
【国立大学】
豊橋技術科学大学[2名] 北海道大学 筑波大学 横浜国立大学 信州大学 岐阜大学 名古屋大学[3名] 名古屋工業大学[4名] 三重大学[3名] 佐賀大学 琉球大学[2名]
計23名(卒業生36名)
2015年卒業生の進学先
【高専専攻科】
豊田工業高等専門学校[3名]
【国立大学】
豊橋技術科学大学[5名] 長岡技術科学大学 東京農工大学[3名] 横浜国立大学 金沢大学 名古屋大学[2名] 名古屋工業大学[2名] 三重大学 京都工芸繊維大学 大阪大学[2名] 岡山大学
計23名(卒業生37名)
2014年卒業生の進学先
【高専専攻科】
豊田工業高等専門学校[6名]
【国立大学】
豊橋技術科学大学[6名] 長岡技術科学大学[5名] 岩手大学 東北大学 東京農工大学[2名] 横浜国立大学[3名] 山梨大学 金沢大学 名古屋大学[4名] 三重大学 京都大学
【私立大学】
豊田工業大学
計33名(卒業生41名)
【豊田高専ホームページ−進学実績】
5年生の夏に受験して、大学3年時から編入する。普通高校生が3年間、センター入試の勉強に励んでいる間、高専生は3年間バイトや部活やスマホゲームを満喫した後、4年生の春休みくらいに勉強を始める。
英語、数学、物理、(化学)、英語、面接くらいでいけたり、学科によっては面接だけで有名国立大学に行けたりする。大学生に言わせるとすごくずるい制度。
私も来年度編入試を控えているので、勉強しながら近況報告したいと思う。
自分の時間が持てる
私は、勉強も満点は目指さなくていいや、部活もほどほどでいいやという人間だったから、時間があった。その間、地域貢献活動、バイト、セミナー、いろんなこ都に打ち込めた。おかげで、自分の趣味ができて、興味のあることが知れた。
高専ではセンター入試がないので、勉強などを効率的にやりこなせる人間なら、時間を有効的に使えると思う。夏休みは長くて、春休みは宿題がない上に2ヶ月休みだから、最&高。
最後に
以上で、高専のデメリットとメリットは終了。
ぜひぜひ参考にしてほしい。
妥協できない点はあるだろうし、悩むと思うけど、どちらを選ぶにしても2つのことを守って欲しい。
・将来は自分で選択する
・入学したら後悔しないで、自分の決めた道を全力で努力する
【高専受験についてのまとめはこちら】
高専の授業は、どんな感じ?楽しい?役に立つ?しんどい!
【目次】
高専=高等専門学校とは
高等専門学校は、5年制の学校で、卒業すると高校+短大の資格を得ることができる。
主に工学・技術・商船の専門教育を施すことによって、「深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成する」ことを目的にした教育機関である。
実践的技術者育成のための、国立の学校って感じ。
豊田高専にはMEICA5つの学科がある。
その中でも、私は電気・電子システム工学科に所属している。
電気の授業というと、低学年のうちは数えられるくらいしかない。1年の頃には、週5コマくらい。
なお、高専では大学と同じで、1コマ90分授業だ。1年生のうちには間に5分休憩が挟まれたりする。
最初のうちはきついけど、慣れれば1日最大4コマしないので、持っていく教科書が少なくて嬉しい。
その中でも特に印象的であった3科目について、簡単に説明したいと思う。
豊田高専(1年電気)3つの授業
電気基礎数学
名前の電気・基礎は嘘。抜かして読んでみよう。数学。
中学の頃とは比べ物にならないくらい難しい。最初言われることは、「解の公式は18禁」。公式を丸暗記して使用することは禁止で、公式を使用するならその導出過程を示さないといけない。厳しいよ。
答えさえあっていれば満点ではない、途中式が間違っていて、答えを推理して出したような答えはかなり原点をくらう。中学時代の常識とはここでおさらばだ。
毎回小テストがあり、授業後の補修(課外演習)にはほぼ全員が出席する。場合によっては夏休みやクリスマスに登校することも…でもこの科目のおかげで計算力がつくし、普通にやっていれば大丈夫。
電気英語基礎
→Oxford Reading Treeシリーズは、多読初心者の定番。最初はこんな簡単な本をとにかくたくさん読むところから始める。海外では小学生が読むようなレベルのものからハリー・ポッターまで、様々なレベルの多読本が図書館には存在する。
電気なのに、英語を勉強する。これも専門科目。高専の図書館には英語の本がたくさんあって、それを毎週読み英語力を高め、期末テストを受ける。
英語のテクニックのような勉強は一切なく、ただ本を読むだけ。累計語数を記録していき、100万語が最初の目標かな。この英語教育のことを、多読という。
【豊田高専の英文多読について、具体的な取り組みはこちら】
うちの教授によると、この英語教育「多読」をすれば必然的に英語力は上がるらしい。実際にそういうデータがあり、説明されると不思議とできる気がしてしまう。これを、洗脳という。この勉強法が自分に合っていて点数が伸びる人はいいけど、伸びない人はつらい。F率は半分とも言う。
Fとは
高専では成績が4段階評価で表される。期末テスト、中間テスト、課題の割合が80%以上であるとA、70%以上だとB、60%以上だとC、ここまでがセーフ。
それ以下だとF
Fが一定のかず貯まると・・・留年する。
電気科の1年生で留年する人は激レアだが、5年間でクラスの5人に1人は留年すると言われている。
創造電気実験
→こういう波形を見て、「うお〜楽しい!!」となる感性をきみはもっているか?もっているならここは天国かもしれない。
毎週、半日使った実験の時間がある。ここで、私たちはレポートの苦しさを知る。
はんだごてを使って基盤を作ったり、レゴのマインドストームを使ったプログラミングをしたり、回路中の抵抗値・電圧値などの測定をしたり、オシロスコープの波形を読み取ったりいろいろなことをする。
しかし、なんのためにやっているか、なんお役に立つのか理解しながらやっている人は少なく、楽しんでやっている人はいないだろう。
レポートは毎週必死にやらないとついていけない。かといって必修のため(レポートを出さないと進級できない)やらざるを得ず、心身ともに負担がかかるだろう。提出日の前日は、モンスターやレッドブルが相棒だ。
→きっと君の単位を救ってくれる相棒になるだろう・・・今のうちから味に慣れておくのもあり。
他にも紹介したい授業はたくさんあるが、書ききれないので、聞きたい授業があればコメントしてほしい。
ちなみに、入学前に想像していたよりもエネルギー系は掘り下げず、電子回路系は想像よりもハードだった。
電気の授業が嫌い
正直言うと、僕は電気の授業が嫌いだ。他にも、嫌いな人は何十人もいる。
勉強しながら、「なぜこんなことを勉強しているのだろう。将来役に立つのだろうか?」そんなことを自問自答している。そう、4年も経ったのにまだ答えが見つかっていない!
しかし、文句を言いながらも、なんだかんだ毎週レポートをこなして、小テスト前に勉強詰め込んで乗り越えてきている。なぜだろうか。
それは、将来技術屋になるのだからこれくらいは基礎であり、ここまで現場に近いことを教えてくれる学校は他にないと思うから。それが豊田高専の強みであると考えるから。
また、同じようにしんどいながらも頑張っているクラスメイトがいて、ここでの努力は必ずのちに生かされると信じているから。授業はしんどいし難しいが、頑張ればできないことはなく、将来の夢が電気・電子系の仕事であれば続けられる。
ここでの勉強がそのまま社会で通用するかといえば、それはない。
高専で5年間学んでも、即、実践的技術者にはなれない
よく、「技術を身につけるために高専に行きたい!」という子がいるが、技術力とはなんだろうか。(私も志望理由がこれだった)
定義が曖昧ではないか。
私がここに入学して、電気的なことで実践できるようになったことなどない。レポートを自動で書いてくれるロボットも作れないし、課題を代わりに解いてくれるプログラムも書けない。
確かに、高専在学中に技術を会得して話題に上がる子もいる。でも、そういう生徒は、元から電気のことが好きで入ってきていることが多い。入学時に国家資格持っていたり、数検2級を持っていたりする。
趣味として独学で学んでいけるから、そういう子は伸びる。
エンジニアになりたい、研究職に付きたいなら大学院に行こう。院まで行かないと最先端のエンジニアリングは学べない。教授のもとについて、研究を何年も繰り返さないと、高専の座学を何時間聞いたところでエンジニアにはなれない。高専は、所詮大学学部レベルなのだから。
どんなルートを辿っても大学院まで行けさえすれば、エンジニアにはなれるのではないだろうか。
高専を選択するということは、その大学院にたどり着くまでのルートの一部を決定したことにしかならない。「エンジニア、安定」では決してないのだ。
次の記事は、そのルートの違いについて。
大学院にたどり着くまでに選択する高専or工業高校?高専or普通高校?その選び方について、デメリットとメリットを比較する。
【高専受験についてのまとめはこちら】