くろちゃん日記

くろちゃん日記

高専入学試験・カメラ・大学編入試験

編入数学おすすめ参考書18選

「さあ、勉強を始めよう!」と思いついた時、まず必要になるのが参考書だ。

 

どの参考書を使えばいいのか悩んでいる受験生は多いのではないだろうか。そこで、私が編入試験勉強を進めてきた中で実際に使った参考書の評価をしようと思う。

 

 

基本的に書籍は買わず、学校の図書館で調達した。

 

それには3つの理由がある。お金がかかるから、ほしいと思った時すぐに手に入らないから、そしてどの本が良いのかわからないからだ。

 

本の好き嫌いは外見、色遣い、文字の大きさ、問題数、解説の充実度、重さ、いろいろな観点で分かれると思う。中でも、その本が実際に編入試験の傾向とマッチしていて使えるかどうかは、Amazonのレビューを読んでいてもわからなかったのだ。

 

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毎日5,6冊の参考書を背負って通学していた経験から言える、編入数学参考書のおすすめを発表するよ。

 

なお、この記事を読んで買いたくなった本があったら、ブログを書くモチベーションに繋がるので、下のAmazon楽天のリンクから購入してもらえると嬉しいな。

 

 

評価の方法

おすすめ

★★★★★ 買って使い倒せ!大好き♡

★★★★ おすすめ、書店にあったら買おう

★★★ 図書館で借りてこよう

★★ 買うほどではない

★ 使わない方がマシ

 

難易度

★★★★★ 旧帝大レベル

★★★★ 中堅大学レベル

★★★ 地方国立レベル

★★ 高専5年生レベル

★ 高校生レベル

 

使用期間

★★★★★ 毎日

★★★★ 3周した

★★★ 2周した

★★ たまに見返した

★ 一回見たら終わり

 

 

総合演習

編入数学徹底特訓

  • 絶対買いましょう
  • 黄色い本
  • 桜井 基晴著

 

編入数学過去問特訓―入試問題による徹底演習

編入数学過去問特訓―入試問題による徹底演習

 

 

おすすめ★★★★★

難易度★★★★

試用期間★★★★★

 

全員が買うべきベストセラー。地方国立大から旧帝大を受ける人まで全員が使える使い方は千差万別で演習量の確保、過去問の例題探し、応用力獲得などに使える。新範囲を勉強したら、演習量確保のためその単元を覚えるまで何周もした。行列式などの計算過程は飛ばして行列基本変形があっていることを確認した。

 

形式は全10章で構成される。各章2問づつの演習問題のあとに、練習問題が大量に載っている。実際の大学編入過去問題である(最近のものはなく平成10年代のものだと思われる)。難易度によって独自にレベルがA,B,Cで分けられており、東大、京大、阪大基礎工などの問題も普通に乗っている。全練習問題に対して解説が載っており、丁寧とは言わないが分かりやすい。どのページを見ても紙にびっしりと印刷されているので、つよそうに見えるのも利点。意外と複素積分の範囲の問題が多く、追加で参考書を買わずに済んだ。

 

各範囲ごと、さらに難易度ごとに別れているため非常に使いやすかった。信頼できる解説がありがたい。難易度Cとなると初見では解けず、解説をみながら勉強した。応用力も鍛えられるため、使い勝手が良い。難点は収録されている過去問題が10〜20年前のものであるということ。この本をやりつつ、最近の過去問も合わせて勉強しなくてはならない。そもそも過去に出たからといって同じストラテジーの問題が出題されるとは限らないので、この本だけやれば大丈夫とは保証できない。 

 

編入数学徹底研究ー頻出問題と過去問題の演習

  • 数学に苦手意識がある人は絶対買いましょう
  • 緑の本
  • 桜井 基晴著

 

編入数学徹底研究―頻出問題と過去問題の演習

編入数学徹底研究―頻出問題と過去問題の演習

 

 

おすすめ★★★★

難易度★

利用期間★

 

微分積分線形代数応用数学(確率、複素解析フーリエ解析など)から編入試験のための重要項目を選び出し、その1題1題を演習形式で丁寧に解説したとする本。どこの試験会場に行っても必ずこの本を持っている人がいるんだよ。でもね、これはかなり簡単。

 

編入数学を知らない、高専で学んだことをなにも覚えていない人におすすめの本。自信がある人でも一度サラッと読んでおくとどんなことを勉強してきたかの復習になるのでよい。全ての勉強のスタートはこの一冊から始めるといいと思う。

 

6章で構成される。演習問題が各章3〜4問のっており、解説が丁寧でわかりやすい。特に線形代数と確率漸化式のところがおすすめ。章の終わりに章末問題が5問程度、地方国立大の優しい過去問題がのっている。

 

演習問題の詳しい解答のおかげで、抵抗なくスラスラと解ける。章末問題は演習問題の知識を使って解けるので復習もできる。問題は、そこまでレベルの高い問題ではないので実力がついてくると歯ごたえがないことと、演習量がとても少ないこと。

 

大学編入試験問題 数学/徹底演習

  • やらなかったことで後悔したくない人は買いましょう
  • 「白い本」
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-

大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-

 

 

おすすめ★★★

難易度★★★

利用期間★★★

 

徹底特訓、徹底演習のいいとこ取りをしたような参考書。特訓より難易度的に落ち演習問題も多く収録されているので、徹底研究の後にやってみてもよい。私は徹底特訓がカバーしていない範囲の補完として用いた。

 

 

さらっと書いてあるが、応用数学というのが複素解析、ベクトル解析、フーリエラプラス変換のことなのでそこの演習問題目的で買うこともありだと思う。

 

解答の解説はあるがスペースが小さすぎてわかりにくいのが欠点。しかし、全国の過去問題から出題していることを考えると解答があるだけでも価値がある。*編入試験過去問題は解答が公開されていないものも多い

 

練習問題数では徹底特訓に肩を並べ、問題の基本事項への忠実さでは徹底研究に肩を並べる。残念なところは解説が詳しくないところと、著者が桜井さんではないからか私には合わなかった。

 

基本的に参考書は徹底特訓+徹底演習だけもっていれば問題ないと思うが、自分の弱点を失くしたかったり応用問題のパターンにどのようなものがあるか知りたければ、これから紹介する各分野ごとの参考書が必要になる。

 

 

微分積分

大学・高専生のための解法演習 微分積分〈1〉

  • 微分積分基礎知識を固める
  • 「極めるシリーズ第一弾
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

大学・高専生のための解法演習 微分積分〈1〉 (極めるシリーズ)

大学・高専生のための解法演習 微分積分〈1〉 (極めるシリーズ)

 

 

おすすめ★★★★

難易度★★★

試用期間★★★

 

応用問題ばかりの超ハイレベルな参考書ではない。むしろ、国公立編入試験で出てもおかしくないような基本例題が多かったため、私の中で高評価なシリーズである。このシリーズの好きなところは各見開きページごとに基本例題と応用問題が2~4つ収録され解説も丁寧なところだ。それが200ページほどあるから演習量も少なくない。パラパラと見て、自分の足りないところをつまみ食いして解いていくとよい。

 

その中でも一番に出会ったこの本は、序盤は微分積分計算、中盤は応用積分、終盤は平面図形や体積の積分計算までカバーしている。東大の問3でよく出題される、カージオイドサイクロイドなどの図形の面積・外周計算を扱う教科書はレアだったので重宝した。このようなカタカナであらわされる曲線のことは、この本一冊で十分わかるのではないか。

 

次に紹介する微分積分〈2〉と合わせて二部作の前半である本作だが、編入試験を受ける予定なら、正直、微分積分計算くらいできていないとまずい。この本は70%が積分の計算を解説しているものだからいらない人はいらない。このシリーズは演習量が多いので、もし積分の計算に苦手意識があり、この本を通してやろうと思うのなら早めに勉強を始めよう。

 

大学・高専生のための解法演習 微分積分〈2〉

  • 積分演習したいならこれ
  • 「極める」シリーズ第二弾
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

大学・高専生のための解法演習 微分積分〈2〉 (極めるシリーズ)

大学・高専生のための解法演習 微分積分〈2〉 (極めるシリーズ)

 

 

おすすめ★★★★★

難易度★★★

試用期間★★★★

 

編入試験で必要な微分積分の知識はこの本をやれば充分だろう。この本では主に偏微分法、重積分、そして微分方程式を扱う。微分方程式が弱いなと思った時に「常微分方程式」という固い本ではなくこの本1冊ですんだことがとてもよかったと思う。微分方程式が何たるかについては弱いが問題の解き方に関しては基本が身につく良本だと思う。

 

演習量も各項目5問程度と、ちょうどいい。この本の掲載範囲はどの学校の編入試験数学科目においても使える範囲ではないだろうか。

 

単位が取れる微積ノート

  • 微積を理解する
  • 馬場 敬之著
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

単位が取れる微積ノート (KS単位が取れるシリーズ)

単位が取れる微積ノート (KS単位が取れるシリーズ)

 

 

おすすめ★★★

難易度★★★

試用期間★

 

この本の著者は、馬場 敬之。マセマと呼ばれる、編入受験生ならだれもが知っているシリーズの著者だ。馬場さんの本は、口語体の講義形式をとる。小説のような読み物の感覚だ。演習が基本ないので、理論を勉強し理解することがメインになる。読者になぜ?と言わせないよう矢継ぎ早に説明が飛んできて、読み応えのある本になっている。マセマとこの単位が取れるシリーズがあるようだが雰囲気や使用感はどちらも同じである。

 

この本は、大学で必要になる微分積分の全範囲をわかりやすい論理で説明している。「偏微分と全微分の違いってなんだろう」と考えてしまい、気になると勉強できないような人に読んでもらいたい本だ。すべてを完ぺきに理解するのではなく、意味をふわっとつかんだ後、自分のノートにまとめていく使い方をしていた。

 

微分積分に関しては高専で計算量をこなしていると思うし、それが何を意味しているか理解する必要が少しはあるとしてもそう多くはないはずだ。私はこの本を読み同時に他の本で積分演習をし、全体を理解するように努めて、2~3日で終わらせた。

 

 

線形代数

線形代数 高専テキストシリーズ

 

線形代数 (高専テキストシリーズ)

線形代数 (高専テキストシリーズ)

 

 

おすすめ★★★

難易度★★

試用期間★★

 

高専テキストシリーズはザ・教科書。教科書ならではの例題、公式、ポイントの記述があり優しく丁寧だ。線形代数ではこんなこと勉強するんだという雰囲気をつかみ、例題を解いてみるといい。まず「線形代数」ってなんだと思っている人はこのくらいのレベルから始めるとよい。

 

メインはベクトル、行列・行列式・線形変換と固有値の三章である。ベクトル空間の範囲の説明は説明が不十分であるため、これ一冊では編入試験には対応できない

 

難点は解説が答えしか載っていないところ。まあ線形代数は解法がさっぱりなことはほとんどなく、計算過程が面倒なだけで答えだけわかればいいところもあるのだが。しかし、やはり解説が丁寧でないと演習問題を解く気にならないため、この本で演習することはなかった。線形代数最初の一冊としておすすめしたい。

 

スバラシク実力がつくと評判の線形代数キャンパス・ゼミ―大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる!

  • 線形代数ビギナー向け
  •  馬場 敬之
  • 「マセマ」その1
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

 

おすすめ★★

難易度★★★

試用期間★

 

私にとっては素晴らしく意味がなかった。なぜなら既にほかの参考書で線形代数をやった後に読んで、なにも新しく学ぶことがなかったから。収録範囲はベクトル・行列と行列式まで本の半分使い、最後はジョルダン標準形まで。

 

最初にマセマで始めるようにすればわかりやすく書いてあるし理解も早いと思う。ゆうて線形代数なんてパターンだし200ページも使って解説するほどのことでもないと思うけどね。

 

ベクトル・行列・行列式 徹底演習

  • 圧倒的演習量で線形代数が圧倒的に解けるように
  • ミドリの行列の本
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

ベクトル・行列・行列式 徹底演習

ベクトル・行列・行列式 徹底演習

 

 

おすすめ★★★★★

難易度★★★★

試用期間★★★★

 

線形代数やるならこの本は必須だ。釧路高専の教授が書いているらしく、編入試験を意識していることがわかる。練習問題にはオリジナル問題のほか、上位国公立から旧帝大までの2000年代の編入過去問題も現れる。よって大学の過去問題を解き始める前に、演習量の補填としてやるとよい。私は全問3周したがかなり力が付いたと思う。

 

定理の証明、例題、練習問題どーんという形だ。練習問題の解説は文章量は多くないが、要点を教えてくれるのでわかりやすい。

 

予備知識がないとこの本だけでは言っていることが理解できないだろう。数学は公式覚えるのではなく演習してなんぼというスタイルの人是非お勧めだ。

 

大学・高専生のための 解法演習 線形代数 (極めるシリーズ) 

  • 線形代数マニアック向け
  • 「極めるシリーズ」第3弾
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

大学・高専生のための 解法演習 線形代数 (極めるシリーズ)

大学・高専生のための 解法演習 線形代数 (極めるシリーズ)

 

 

おすすめ★★★

難易度★★★★

試用期間★★

 

見たところいい本なんだけれど、ミドリの行列のほうが私にあっていたので部分的にしか使っていない。そして、例に漏れず問題数が多い。問題数が多いというのは善であり悪でもある。全部やっていたら時間がないし、実際に出題されるのは線形代数に限れば多くて5問やそれくらいだ。なのに不必要なところまで勉強してしまうのは得点効率を下げるので推奨しない。この本には私が過去問題をやってきてわかった大学編入に必要な知識、それ以上のものも含まれている。そういうものをそぎ落とせる人ならいいが、そうでない人がやると大幅なタイムロスを食うため注意が必要だ。

 

公式の提示、例題、問題どーん、詳しい解説。公式が載せてあるだけでその説明はないし、できる人にはわかるしできない人にはわからない構成になっている。

 

極めるシリーズは、過去問題もやってしまって、他大学の過去問題も大体やって、使っている参考書も終わって、演習量を最後に追い込みたい人向けではないだろうか。

 

キーポイント線形代数 (理工系数学のキーポイント 2)

 

キーポイント線形代数 (理工系数学のキーポイント 2)

キーポイント線形代数 (理工系数学のキーポイント 2)

 

 

おすすめ★★

難易度★★★★

試用期間★★

 

マセマ以上の小説感。演習問題はない。

 

線形代数を学んでいて悩むのが、頭が矢印に対応できなくなってきて生まれるもやもや感。

 

で、結局、ベクトル空間ってなんなの?固有値ってなんなの?こういう疑問を徹底的に教えてくれるのが本書だ。全部読む必要はなく、どうしても線形代数の疑問に耐えられなくなったらつまみ食いすればよい。

 

演習問題がないからって、やらなくていいわけではない。これを読むことで実際に理解できた問題もあるし、線形代数では大学によって「説明せよ」のような設問もある。

線形代数を一通り学び終えた後にでも読んでみて。

 

 

確率

細野真宏の確率が本当によくわかる本 (細野真宏の数学が よくわかる本)

  • 確率勉強家の金字塔
  • クマさんの確率の本 
  • 細野 真著

 

細野真宏の確率が本当によくわかる本 (細野真宏の数学が よくわかる本)

細野真宏の確率が本当によくわかる本 (細野真宏の数学が よくわかる本)

 

 

おすすめ★★★

難易度★★★★

試用期間★★★

 

確率を勉強する人なら高校生でもだれもがやるのではないかという本。豊田高専図書館には1999年発行のversion2.0しかないので私はそれをやったレビューを書くが、新盤と中身は同じはずである。

 

とりあえず例題を解いてみる→解けなくても解けなくても「考え方」を読む→解答をながめて全体像を再確認する→練習問題を解く

 

この本の筆者は、このような流れを推奨している。でも、短気な私には無理だった。どうせわからないので最初から解説見て解いて、本を2周したからいいかなという感じだ。総合演習には普通に旧帝大の入試問題が出題されるので、歯が立ちません。それも、一問一問考え方が違うので解くテクニックが鍛えられます。

 

細野真宏のいいところは、赤字で書いてある吹き出しの解説のわかりやすいこと。確率では式だけを追って行っても何が起こっているのかわからなくなる時があるが、それを丁寧に解説してくれるのでわかるってなる。

 

良問、難問がぎっしりつまっている。初見では解ききるまでに1か月かかるかもしれない。

 

現実、編入試験でここまで高度な確率の問題が出ることはまれだし過去問をやっていたほうが時間効率が良いというのはある。

 

 

統計学 

確率統計 (高専テキストシリーズ)

  • くろちゃん的確率統計のおすすめ
  • 高専テキストシリーズ no.2
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

確率統計 (高専テキストシリーズ)

確率統計 (高専テキストシリーズ)

 

 

おすすめ★★★★

難易度★★★

試用期間★★★

 

確率・統計ってぱっとする参考書ないんだよね~

 

図書館の確率統計コーナーをあさりまくって、1週間くらい探していた。その中でも比較的わかりやすく問題の難易度もよいものがこれだ。豊田高専では5年の後期まで統計学の授業がなく(他高専は違うところもあるらしい)、すなわち独学で統計をやらざるをえず、いきなり演習に入るのは難しい。

 

そんなとき、授業スタイルで執筆されている本書籍はわかりやすかった。中でも、t分布や母比率の区間推定など、確率統計に力を入れている大学(筑波の社工etc)でしか出題されない内容もカバーしているのには助かる。高専テキストシリーズは解説が少ないと前述したので不安に感じる人もいるかもしれないが、この本では推定・検定の解説にわりとスペースを割いていて十分わかる。他のテキストが使えないから2周はした。

 

 

kurochan00.hatenablog.com

 

比較的難しいテーマの易しい例題を扱っているので、これで統計学を勉強してみてもいいのでは。意外と確率の勉強もできる。

 

スバラシク実力がつくと評判の統計学キャンパス・ゼミ―大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる!

  • シリーズ中でも異質のむずかしさ
  • 馬場 敬之 著
  • 「マセマ」その2
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

 

おすすめ★★

難易度★★★★★

試用期間★

 

わかりやすく点を取れるようにする、がモットーのマセマだが、この本はレベルが高い。マセマは理解を得るための最初のステップとして使いたいが、この本から入ると本当に単位が取れるのか?と挫折してしまう人が大量発生しそうだ。上述の初心者向けの参考書を読んでからやるとちょうどいいのかもしれない。

 

ひとつ私は聞きたい。モーメント母関数をなぜ持ち出した。こんなのほかの参考書に乗っていないし、問題演習でも使わない。公式の一つ一つを丁寧に解説していくスタイルのためこれを導入したのだろうが、逆に難しくしている気がした。マセマ本の中でも統計学はレベルが高い人向けの気がした。しかし、筑波の社工の統計の問題はこれを読んでいないと解けなかったし、難しい統計の問題が出題されるような学校ではこの本をやっておくとよいのではないだろうか。

 

基本演習確率統計 (基本演習ライブラリ (3))

 

基本演習確率統計 (基本演習ライブラリ (3))

基本演習確率統計 (基本演習ライブラリ (3))

 

 

おすすめ★★★

難易度★★★★★

試用期間★

 

1997年初版第5刷発行のかび臭い本だったのであまり使いたくなかった。

 

今まで見た統計学の本の中で一番レベルが高く、正規分布の再燃性の章などは過去問題の解答に必要だった。なんせ本が古くて汚らしいし、文章もおじさんくさくてテンションが落ちるので、最後の手段としてしかつかわなかった。勉強中のテンションって大事。集中力に関係してくるので。そういう意味では本の見た目、かっこよさも参考書選びのファクターの一つなのかもしれない。

 

 

複素関数

スバラシク実力がつくと評判の複素関数キャンパス・ゼミ―大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる!

  • 複素やるならこれで決まり
  • 「マセマ」その3
  • 馬場 敬之 著 

 

 

おすすめ★★★★

難易度★★★★

試用期間★★★

 

複素積分勉強するならこれやっとけと、3人中3人の先輩からおすすめされた本。これ一冊で複素平面上の線形写像や、留数定理がマスターできる。旧帝大であれどもこのマセマの内容を超える試験問題は出題されないだろう。複素関数が出るとわかっている大学の対策ならば、せめてこの本は飛ばすところなく終わらせよう。

 

マセマシリーズに共通して言えることだが、教科書的に理論を説明していくスタイルを取るため、練習問題の量は少ない。いや、練習問題はほとんど存在しない。その代わり、語りかける口調が、誰でもわかるような易しさを生み出している。

 

確かに評価は高い本だが、先輩方が揃って絶賛するほどの本でもないように感じた。理屈を納得させることがこの本の趣旨であり、実際に文中の解法を用いようとすると式が長くなり、より簡易な解法が存在することを後で知ったりする。マセマ1冊だけでは足りず、複素関数の練習問題がたくさん載っている参考書と合わせて使うと良いと思う。私は過去問特訓を使った。

 

 

ベクトル解析

スバラシク実力がつくと評判のベクトル解析キャンパス・ゼミ―大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる!

  • 無難なベクトル解析の理論本
  • 「マセマ」その4
  • 馬場 敬之 著 
  • 豊田高専図書館に蔵書あり

 

 

おすすめ★★

難易度★★★★

試用期間★

 

統計学以上にベクトル解析は図書館の蔵書が少なく、書籍選びに苦労した。授業でも取り扱っていなかったので、安定のマセマから入った。失敗した。覚えることが多すぎてなんども挫折してしまった。ほかの参考書では重要視されないような曲率、弧長などの概念を覚えることに必死だった。その結果、実際に試験で出題される問題の演習が不足しており東大のベクトル解析の問題はやらかした。

 

今年の東大編入試験でベクトル解析は出ないというヤマを張っていたので、この参考書を1周終わらせた時点で、ベクトル解析の勉強は終了した。よってほかの参考書と比較はできていないが、もっとわかりやすく、大事でないことは大事でないと言ってくれる参考書がほかにあるような気がする。

 

 

まとめ 

編入受験生は、一般大学受験生と比べて参考書の選択肢が少ないという点においても不利である。その反面、どの参考書を使うか迷いにくいという利点がある。

 

参考書の使い方に関して、同じものを何周もしろという人と、いろいろな本に浮気しろという人がいる。どちらの言い分も正しい。私は基本的に後者だが、時に前者でもある。

 

試験を受けてみて、自分の参考書にのっていなかった範囲が出題され解けなかったら嫌だし、参考書を1周しただけでは知識は定着しないので良書は復習したいと思う。自分のお気に入りの1冊が見つかるまでたくさん参考書の浮気を繰り返し(現実ではだめだよ)、最良のパートナーと長い時間を過ごしてほしい。

 

一番最初から隣にいたのにその魅力に気づかず、それでも最後には毎日を共に過ごすようになった、僕のパートナー、今の姿を見せておわりにしたいと思う

 

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筑波大学編入学試験体験記

東京大学と併願で、筑波大学理工学群社会工学類を受験しました。通称「つくばの社工」。社会的問題を数理的アプローチによって解決していく、そのための問題解決能力を養うという近代的な学類*1です。

 

今回はこの学校の受験体験談をご紹介します。

 

長くなってしまったので、絶対にこの学校に行きたいんだ!という決心がついている方は5年4月まで飛ばしてください。もし、まだ筑波大学を受験しようか迷っているのであれば、私が経てきた大学選びの葛藤やアドバイスもなにか参考になるところがあると思うので、最初からぜひ、読んで下さい!

 

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試験対策

 

きっかけ

高専4年生のころ、当時専攻していた電気・電子システム工学科の勉強は、将来自分がやりたいことではないのだと気づきました。代わりに興味を持っていることといえば、経営学、国際関係学、プロジェクトマネジメントなどでした。編入学制度を利用して領域変更できないかと考えたところ、自分がやりたいことに一番近いことを学べるのが、筑波大学社会工学類でした。

 

一般に、高専から医学部や外国語学部への編入はできません。よって、領域変更をしたくても大幅な変更はほぼ不可能であるというのが大学編入のデメリットです。どうしても変えたい人は、高専3年生で学校をやめ、大学入学試験を受けることをおすすめします。

 

社会工学類は、電気・電子システム工学科とはカリキュラムが全く違うものの、工学というくくりは同じであるため、編入試験制度を利用して入ることができます。"経営"工学以外にも、"デザイン"工学、"医用生体工学"、探せば"工学"と名の付く学部は全国にいろいろあります。高専生、大学生で編入を考えている読者の皆さんには、このような抜け道があることを知ってもらい、編入先の学部をよく考慮されることをおすすめします。

 

3年春休み

3年の終わりに、ZENPEN*2主催の合同説明会に初めて参加しました。この頃からおぼろげに受験を意識し始めました。高専4年生は勝負の年です。4年生になったら勉強を始めないと、いい大学には受からない。私の読んだ編入体験ブログには全てそう書いてあったからです。勉強を始める前には、まずどんな大学があって、試験はどういったもので、どれが一番自分が選ぶべきかを3年生の時点で知っておかなければならないと思いました。つまり、徹底した情報収集による計画力が重要です。

 

編入試験は高校生の大学受験に比べて圧倒的に情報がありません。参考書の選択肢も少なく、過去問題が出回っておらず(解答なんてもってのほか)、そしてなにより周りが理解していないためサポートを受けにくいです。そんな中で、マイノリティな編入生による、直接面談の機会を得られるZENPENは救世主です。オープンキャンパス以上に行く価値があります(笑)

 

この時、周りには4年生ばかりで3年生は私を含めて2人くらいだったように覚えています。「3年生から勉強始めたら、どこでも行けるよ!東大でも京大でも!」「ムリですよ〜」こんな会話をしました。

 

www.zenpen-kosen.com

 

ここから推測できる仮設が2つあります。私がこれまで読んできた「低学年の頃から編入試験勉強コツコツやってきました」というブログの著者たちは、みんな嘘つきなのか。それとも、一人でやっていてこういう説明会には出てこないのか。未だに受験体験記を読んでいるとコツコツ型の人が多いように見受けられますが、周りには全然いないんですよね。真偽は置いておいて、最強なのは序盤は説明会にどんどん参加して情報収集しつつ、早期からコツコツ始められる人だと私は思います。

 

3年生から動き出す人は少ないけれど、だからこそ差がつけられます。それこそ東大や京大にだって行けます。4年生の春になって説明会で「どの大学にしようかな〜」と言っている人は流石に遅いですよ、大半が落ちると思います。ですから、3年の春がおすすめです。

 

このころは、特に将来やりたいこともわかっていなかったので、自分のレベルで少し(?)背伸びしたら届きそうな大阪大学、もしくは筑波大学の電気系学科に行きたいと考えていました。これは大学のイメージ、立地、そして先輩の姿から思いついただけのぼんやりとした理由でした。今になってみれば、この時の単純な考え方は危ないし、後に不幸を生むものであることがわかります。

 

kurochan00.hatenablog.com

 

 

運命というのは不思議なものです。この時に筑波大学の存在を知ったおかげで、筑波大学社会工学類を知り、結果的に、東京大学システム創成学科を知ることになりました。

 

4年夏休み

この年はラッキーでした。横浜国立大学筑波大学オープンキャンパスに連続で行くことができました。相変わらず春休みから勉強も、大学調査も進んでいなかったためそれぞれ電子情報工学科知識情報・図書館学類を見に行きました。筑波大学は別の学類に行きたかったのですが、予約がすぐに埋まってしまったのでいけませんでした。早めに、申込みのチェックを始めましょう!

 

オープンキャンパスは大学の空気、場所、人などを生に体験できるので一度行ってみるとイメージが付きやすくなっていいと思います。高専生用のオープンキャンパスというものはなく、高校生に混じって行動しました。そのため入試説明や質問コーナーでは有力な情報が得られず、そういった点はZENPEN等高専生に焦点を絞った説明会の方が優れていると感じました。

 

この時、筑波大学を見学し工学部に編入した先輩の部屋に泊めていたいたこともあり、大学、学部というか、この学園都市が好きになりました。広いキャンパスと先端の研究設備、安いアパートに豊富な御食事処があります。ここで大学生活を過ごしたいと思いました。

 

なお、私にとって横浜国立大学の電子情報学科はしんどそうだったし、知識情報・図書館学類はつまらなさそうでイマイチだったので、パンフレットを見て他に楽しそうな学類ないかなと思って探し始めました。そして、社会工学類を見つけるに至りました。

 

そこからは、ホームページを見たり、在学中の先輩に連絡を取ってみたり、学類が出版している本を買ってみたりして勉強するうちにいつしかこの学類に夢中になっていました。

 

 

4年11〜2月

「よし、今日こそ始めるぞ!」

「よし、やるぞ!」

ずっと思っていたのにもかかわらず、なかなか始められませんでした。時間は無慈悲にも一定の速さで過ぎていきます。上記のブログには、編入勉強にはターニングポイントがあると書かれていました。夏休みが終わった10月、勉強の秋11月、冬休み12月、新年1月、春休み2月(毎月やんとか言わないで)...

 

ことごとく見逃しました。その敗因は、断捨離がうまくできていなかったからです。今はこの仕事で忙しいから。定期試験勉強があるから。TOEICガチるから。そうやって言い訳して、常に逃げていました。だから、誘惑を断ち切る必要があります。誘惑に弱い人間こそ、断ち切るべきであると思います。

 

自分に甘かったが故に、「3年生から勉強始めたら、どこでも行けるよ!」と言われた時期にあっという間になってしまいました。過去の私は絶望してください。

 

4年春休み

例のごとく、ZENPENに参加しました。今回は第一志望筑波大学、第二志望首都大学と決めた上で情報収集を完璧にした状態で臨みました。

 

この大学を受けるべきかという迷いが一切ない状態なので、高専から編入された先輩に聞くべきことを聞くことができて(参考書は何を使ったかなど)、1年間で成長は確かにあったかと思います。

 

ここで、誤算があったんですね。

つくばの先輩:「英語できるの?なら筑波余裕で受かるよ!」

英語だけは自信あるんです、数学ノータッチなんだけど…根拠もない自信がふつふつと出てきて、案外余裕かもしれんと思い始めてしまいました。

 

だから、東大の先輩に「は?まだ勉強してないとか無理だから辞めたほうがいいよ」と発破をかけてもらいに相談に行きました。そしたら、こう返ってきました。

とうだいの先輩:「東大、余裕だよ。」

聞くところによると受験科目は数学と英語だけです(志望学科による)。その後、いろいろと考えるところがあって、結果的に東大を受験することに決めました。

 

kurochan00.hatenablog.com

 

 

5年4月

説明会から帰宅数日後、仕事や予定を全て消化し終え断捨離ができたため、ようやく勉強を開始することができました。まずは筑波の過去問から解き始めました。この時は「案外いけるやん!」と思っていました。初見で半分は解けたからです。しかし、実はほとんど間違っていたことが6月くらいに発覚します。このやり方はおすすめしません

 

筑波の試験は毎年、線形代数積分、確率・統計です。線形代数ってどんな数学だ?状態と、高校生レベルの確率もできなかったのでまずは編入数学徹底研究を使って勉強し始めました。少しできるようになったら編入数学過去問特訓で演習量をカバーし、解けない問題があればスバラシク実力がつくと評判の線形代数キャンパス・ゼミや、スバラシク実力がつくと評判の統計学キャンパス・ゼミで確認、勉強しました。一ヶ月で、線形代数、確率、統計は一周しました。

 

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5年5月

上の範囲は東大試験と被る範囲なのでいいのですが、東大でだけ出題される範囲があります。複素関数、ベクトル解析、確率漸化式です。東大第一志望と言っているためこれらを捨てるわけにもいかず、5月は東大対策をしていました。筑波大学は数学だけ、東京大学は数学と英語だけだから楽勝と考えていましたが、筑波大学で確実に出ない範囲の数学も勉強しなければならなくなり、騙された!と思いましたね(笑)

 

4月で筑波の出題範囲は大方カバーできているので、毎日復習をしつつ線形代数キーポイント線形代数などを使って補強するくらいでした。

 

5年6月

筑波の出願は結構遅いです。しかも、名前や住所などを書くだけで封筒も書かなくていいし、調査書もいらないという楽さです。受験者数が多いがゆえに効率化されていて、面倒くさがりな人にとってはうれしいです。

 

勉強はというと、過去問を4年分、2〜3周解きました。男女数名が乗っているエレベータの問題など、過去に統計で難しい問題が出ていたので統計学の難問を探してやっていました。

 

5年7月

東大試験、首都大試験と序盤にあったため筑波対策はほとんどできませんでした。そして、東大の一次試験に合格したこともあり、その後はすっかり気が抜けていました。直前勉強も全然しておらず、面接前日には同じく本命が受かった気でいる友達とゴロゴロしていました。



宿泊には筑波研修センターがおすすめ!

筑波研修センター

大学まで バス+徒歩 所要時間40分

3700円(朝食なし)

 

おすすめポイント:おそらく、試験会場にいちばん近く、いちばん安いです。ホテルではなく研修施設なので、ルームサービスもなく内装はまるで寮のようですが、受験のために来ていることを考えれば十分だと思います。Wifiなし、テレビなし、エアコンあります。銭湯での入浴の際にはバスタオルの持参が必須なのでご注意(貸出有料)ください。目の前にコンビニがあり、食事はそこで済ませました。付近にはお食事処も幾つかあります。

 

試験当日 

 

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一日目土曜日筆記試験

・科目が数学のみ

TOEIC点提出(聞いたところでは730点くらいで満点

 

数学

10:00〜12:30

・大問6つ

線形代数(ブロック行列) ②線形代数固有ベクトル) ③積分(一変数関数の連続性、微分可能性) ④積分(不定積分4問) ⑤確率・統計(サイコロ2個、期待値とか) ⑥確率・統計(χ自乗分布を用いた母分散の差の検定)

・大問1、4、6は予想できませんでした。試験科目が数学だけ、しかも出題範囲が絞られている分、範囲の理論、類題はすべて対策しておくべきでしょう。このサイトがおすすめです。

高校数学の美しい物語 | 定期試験から数学オリンピックまで800記事

統計学は他大では出題されにくい範囲(東大とも違う)なので、ここのためだけに勉強することになると思います。

・今年から解答用紙が特殊な仕様になってした。解答用紙、下書き用紙が上端糊付けされたものが6枚渡されました。それを、破らないように剥がして、学部、学類、名前、受験番号、大問番号を全てに記入します。社会工学類の場合だと12枚です。学類によっては、書く枚数が多すぎて試験開始後にも名前を書いていたそうです。

・メモ用紙ではなく、「下書き用紙」なのでこちらにも回答しなければならない、というわけではないようです。メモ用紙のように使っても使わなくてもいいです。ややこしい。

・私の見立てだと、偶数年の試験は奇数年よりずっと簡単です。H30年に試験を受ける人はチャンスだと思います。

 

二日目日曜日面接

面接

15:30~

・受験者数:

社会工学の場合は17人中3人合格 倍率5.7倍

呼ばれる順は受験番号が若い=願書を早く出した人

・学類によっては60人とかいるので、早く願書を出さないと最悪で2時間程度待つことになります。その間、電子機器の使用は禁止です。暇つぶしの用意がないときついです。

・各学類違う面接官、面接室が2つ

・基本は10分間

・面接官は学科の年配の先生と若い先生の2人

・かばんを外の机に置く→ノック→受験番号と名前と学校伝える→はじまるという流れ

 

戦略

・移動式の黒板が、受験者と面接官に対して斜め45度に置いてあります。誘導すれば解き直しをさせてもらえるというのは本当のようです。

筑波の理工学群は、事前提出処理が少ない。調査書も、志望書もありません。よって、面接官は当日試験とTOEICの点数しか知らない状態であなたを判断することになります。

・これまで課外活動や資格取得に頑張ってきた人は、無理やりねじ込んでアピールしていくしかありません。

・筆記試験を頑張ろう。面接は形だけ。

 

聞かれた内容

「志望動機を教えて下さい」

「やっている課外活動の内容について教えてください」

「試験の出来はどうでしたか?」

「英語が得意なんだね(TOEICを見て)」

「都市環境コースではなく、社会経済コースを選んだのはなぜですか?」

統計学や数学の知識を使って何をしたいのですか?」

「やりたい研究は?」

 

筑波大学を受験してみて思ったこと

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TOEIC点は全然加点されません!!それが英語筆記試験の代わりであろうと、当日の数学筆記試験のほうがTOEIC点よりも大きな割合を占めているように感じられました。数学の点数で足切りをし、面接とTOEICスコアで見極めるという形になっていると思われます。何点持っていても安心ではないです。

 

ちなみに、今年受験者17名、そのうち合格者3名、そのうち東大合格者が2人、よって実質編入するのは1人以下です。例年は、4〜5人獲得していた印象がありますが、最近噂であるように筑波大学編入学の定員を減らす流れにあるのではないでしょうか。さらに、旧帝大の滑り止めによく使われることも考えると倍率はとても高いです。今後はさらに(倍率の関係で)難しくなっていくことが予想されます。

 

もっとも、半年間筑波大学社会工学類の勉強をしてきた身からすると、それほど問題は難しくないです。わんちゃんありますよ。

*1:筑波大学では学科のことを学類と呼びます

*2:高専からの大学編入生による学生団体

私がなぜ東大を選んだのか 〜高学歴信仰について思うこと〜

「なんで東大に行きたいの?」

 

「いい学歴がほしいから?」

 

東大に合格が決まった今、たまに冗談交じりにこんな質問をされます。この質問への答えはNOであり、YESです。簡単に答えられる質問ではないんですね。

 

ただひとつ言えることは、学歴を手に入れるためだけに選んだというわけではないこと。盲目にネームバリューのある大学を選ぶことは、私は間違っていると思います。今からお話する「高学歴信仰」についても、私は長い間反対の考え方を持っていました。東大に進学する必要なんてないと思っていました。それが少しずつ変わってきた理由についてお話します。

 

 

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高学歴信仰

 

高学歴信仰とは

 

日本はまだ学歴社会です。高学歴であれば就職も楽、官僚の席は用意されていて出世も早い。真実はわかりませんが、噂でよく聞くことですよね。

 

「良い」高校や塾の指標の一つに、東大の合格者数があります。進学した人はその後の成功が約束されていると思われています。

 

合格報告をしただけで進学校出身の友達から「ビッグになったな」と言われてすごく違和感を感じたのですが、進学校では「東大に行くやつは偉くなるぞ」と教育されてきているのでしょうか。

 

とにかく高偏差値と言われる大学に進学したやつが偉い、高偏差値であればあるほど質の良い学びが得られる、このような考えのことを「高学歴信仰」と呼ぶことにします。

 

矛盾点

 

私はこの「高学歴信仰」に反対の立場を取っています。この考え方の矛盾点は探せばいくらでも出てきます。

 

勉強できることと、仕事ができることは全く別である

diamond.jp

 

 企業は高学歴フィルターによって学生を選別すべきではありませんし、成長を見込むこともできないはずです。

 

よく言われる「 東大生はコミュニケーション能力が低い」

www.j-cast.com

 

この記事における4分の1という統計データが正しいのかどうかはさておき、高校以前からの勉強の積み重ねによる社会性の欠如が、コミュニケーション能力の欠如に繋がっていることはもっともらしい考え方です。

 

実際に世界での認知度は…

 

低いです。期待して読むと後悔しますよ。

 

私の周辺の外国人に東京大学を知っているか聞いてみたところ、留学生や日本での生活経験がある人は日本人と同じく「もちろん知ってるよ!頭いいところだ!」という反応を示してくれました(10人中10人位)。

 

しかし、外国に住んでいる大学生の友達、及び社会人たちからは「知らないなぁ」という声が続々と上がり、悲惨な結果でした(およそ30人中2人)。

 

 

 

 

 

なかでも、今年の世界大学ランキングで10位だった、アインシュタインの母校として有名なチューリッヒ工科大学に通うスイス人の友達からは「ごめん、日本の大学とか全く知らないわ」などと言われてしまいました。そこで話したのが「正直海外の大学で分かるのって、CITとかMITとか、トップ20くらいに入っていてかつよくニュースになっている大学だよね」ということです。自国以外の大学なんてあまり気にしないです。チューリッヒ工科大学(通称ETH)を知っている日本人もどれだけいるのか不明ですからね。

 

今年、世界で46位という地位に転落した東京大学も「日本において最強」と威張ることはできても、それを世界から見たらどんぐりの背比べで滑稽であることは間違いないです。だから、学歴というものが存在するならば、日本国内では通用するけど海外では意味ないよってことです。

 

www.timeshighereducation.com

 

 

東大のすごいところ

研究費がめちゃくちゃ多い

blog.livedoor.jp

 

データが少し古いですが、毎年支給される科学研究費の額が圧倒的です。それ以外にも、産学官連携による補助金も他大学を引き離して多くもらっています。

 

教育の手厚さ

個人的に一番大事だと思うのは、ST比です。これは、教員一人あたりの学生数を表します。数が小さいほど手厚い指導ができるということになります。

 

雑誌からの引用なのでソースは見つかりませんでしたが、単純な計算をすれば確かめられます。

東京大学 6.9

京都大学 8.3

大阪大学 7.3

東京工業大学 8.1

 

全体として国公立大学は10前後、私立大学は20前後の傾向があります。その中でも極めて小さい値をもつ東大は、優秀です。

 

 

留学生数が多い
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平成28年度外国人留学生在籍状況調査結果 - JASSO

 

 

国立大学の中では圧倒的1位、さらに全体でも早稲田大学についで2位です。早稲田が東大の約2倍の学生数であることを考慮すると、かなり多いです。6割くらいが中国の留学生らしいです。留学生が多いと何がいいかって、外国語を教えてもらうこともできるし自分の視野の幅も広がるし、モチベーションアップにもなります。かなり大きな要素として捉えています。

 

学生起業に対する環境が整っている

 

www.mugendai-web.jp

 

japan.cnet.com

 

スタートアップについての講座があり、施設や各種手続きの手配も手伝ってもらえ、ベンチャーキャピタルや、エンジェル投資家が東大周りに集結しています。東大発ベンチャーの数が他大学より多いことも納得できます。

 

「高偏差値の大学に努力して行かなくったって、自分で起業して儲ければいいんだ」というのは間違っています。なぜなら、学生起業の9割は破産すると言われているからです。

 

ノウハウもあって、支援も手厚い環境にまず自分の身をおくことが、事業を継続させ、同時に学業に取り組むことで、失敗時のリスクをカバーできる賢い方法であることがわかると思います。

 

結局、高学歴信仰は正しいのか、間違っているのか

 

結論から言うと、今はわからないです。

なぜなら、人伝いで聞くだけで内情はよくわかっていないからです。人それぞれ感じ方に差異があり、バックボーンやゴールも異なるため、「何をもって成功者とするのか」は、一概には決められません

 

このことから、もし、高学歴信仰を否定する立場に立つのならば、高学歴を手に入れて実際に経験してみてからであるべきだと思います。「東大に行く意味なんてない」なんて世間で言っている人は大概が東大卒ではありません。その人の話を聞いて決めつける前に、自分が実験台になろう。高学歴信仰を内部から否定できるような存在になろう。そんな考えを持つようになりました。

 

まとめ

 

私が今まで高学歴信仰に否定的だった理由として、表向きには、上の様なニュースを引き合いにしていました。しかし、自分を内省してみると心の奥で大学生に対する羨み・嫉妬があることに気が付きました。中学時代の友人達が次々に国公立大学に進学していく中、当時学力的に同等であった私は未だ、高等専門学校生です。高専ではなく高校の進学校に行っていたら同じようになれたのかと、いつもいつも考えていました。

 

大学受験のために3年間受験のための勉強を詰め込んできた人たちよりも、専門性、実習経験と資格を5年間で獲得してきた高専卒のほうが企業には即戦力であると思います。しかし、社会的には大卒の方が優遇され、そのことが許せなかったのだと思います。

 

でも、この「羨みや嫉妬」という負の感情は、「憧れ」の正の感情へと変換することができます。

 

自分が上の大学に行けない理由、それは明白です。ずっと勉強から逃げてきたからです。塾にも通ったことがありませんでした。小・中学校受験はおろか、高専は推薦入試を選びました。高専では単位が取れる範囲までの勉強しかしてきませんでした…

 

逃げていたんです。自分の力を図られるのが嫌で。このやったもの勝ちの受験勉強だけで、能力を決められてしまうことに。

 

 

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だったら、やればいいだけですよね。逃げずに、やったもん勝ちの勝負に挑めばいいのです。失敗したっていいのです。入学試験ではその人の本当の実力を測ることは出来ず、いろいろな要因が重なってきます。運が悪かった、相性が悪かった、そうやって言い訳をしたっていいのです。

 

しかし、ひとつだけ言わないで欲しいことがあります。

 

「東大に行ったって意味ないし。」

実際受かってないのにそんなこと分からないですよね?

 

僕だって英検一級が受からなくて、「だって一級の単語なんて生活で全然必要ないしーー!」って言いたくなりますが、言わないようにしています。だって受かってないんだもの。翻訳家、外資のビジネスマン、英検一級単語が必要な世界もあるのかもしれません。必要かどうかは、その人たちにしかわかりません。

 

だから、高学歴信仰が正しいかどうかの検証は、任せてください。

 

え、私からの話だけでは感じ方に差異があるから決めつけられないって?なら、あなたも東大に入りましょう。入り方は簡単です。逃げずに挑むだけです。